第31回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を絵本として初受賞。
賞の選考委員は江國香織さん。
コメントは「一人で選んでいいというこの贅沢な文学賞に、これ以上なくふさわしい、贅沢な絵本だと思う」。
主人公のわたしは、おばあちゃんの部屋にかざってある女の子の絵についておばあちゃんからとくべつな思い出の子どものころの話を聞きます。
おばあちゃんは、こどものころ、学校にいけない時期があり、おばあちゃんは、おかあさんのむかしからのともだちの、海のそばにひとりですんでいる絵描きさんのところに1週間たいざいしました。
海のみえるてんじょうのたかいアトリエ。
しっぽのながい黒猫。
名前のわからないテーブルの上の料理。
スイカの香りのする水でかんぱい。
絵描きさんといっしょに本を読む時間。
虫の声をききながらアトリエのすみのベッドで眠る。
庭にせんたくものをほすのは仕事。
そして、ふたりで、水着をきて海にさんぽ。
車で近くの美術館にも連れていってもらい、お互いの顔を描いた。
かいものにいって、いっしょに料理をつくり、パーティをした。
パーティのはじまりはライムをひたしておいた水にミントをうかべたのを飲んでかんぱい。
さいごの日も海にいった。
等々。
こんな素敵な夏休みをすごした、おばあちゃんの話を聞いたわたし。
私も、こんなにお洒落ではないけれど、素敵な夏休みの思い出をたくさんつくってくれた両親に感謝しています。
ブルーとグリーンを基調とした、爽やかな夏の1週間の絵がとっても素敵です。
- 感想投稿日 : 2022年6月18日
- 読了日 : 2022年6月18日
- 本棚登録日 : 2022年5月20日
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