レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
大学を卒業して、アルバイトをしながら小説を書いている、小説家の物見のところに紫依代という女性から、ファンレターが届きます。
初めてのファンレターに物見がメールを返信すると、「小説の書き方を教えていただけないでしょうか」とメールの返信がきます。
会ってみると、紫依代は明裏大学文学部の2年生でたいそう可愛い女性でした。
紫依代は「物見の小説はキャラクターがよい」といい、物見から「小説を学びたい」と言います。
そして「この世で一番面白い小説のアイデアがある」と言い放ちます。
物見は、小説の個別指導という聞くからに詐欺っぽいアルバイトを始めます。週に1度下北沢の喫茶店で、小説を教え始める物見ですが。紫さんは今までに五万冊の本を読んでいるというのに驚きます。
週に1度、2カ月の講義を続けていくうちに物見は可愛い紫さんにちょっとした下心も持ちますが。
紫さんは物見の誘いには一度ものらず、すぐに帰ってしまいます。
何度も出てくるフレーズの”この世で一番面白い小説”とは一体何なのか興味津々で読みました。
ストーリーの展開はこの作品がSFであるらしいことを視野に入れて読めば最初からヒントはたくさん隠されていたと気づいたと思います。
”この世で一番面白い小説”を生むために必要なもの。
”小説を読むこと”と”小説を書くこと”
きっと世界を変えてしまうポイント。
ターニングポイント。
この世界とその小説の前と後の二つに分けてしまうような、読んだらもう二度と前の世界に戻れなくなる。
- 感想投稿日 : 2020年7月9日
- 読了日 : 2020年7月9日
- 本棚登録日 : 2020年6月23日
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