ドミトリーともきんす

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年9月24日発売)
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本棚登録 : 2041
感想 : 207
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図書館で、高野文子さんの漫画を見つけた!と思って借りたら、私の一番苦手な科学を漫画で説明した本でした。
「ドミトリーともきんす」という学生寮に、物理学者の朝永振一郎さん、植物学者の牧野富太郎さん、雪や氷の研究の中谷宇吉郎さん、物理学者の湯川秀樹さんらが、下宿している設定で、科学の入り口を漫画と、著作の紹介で説明してくれます。

その中で、湯川秀樹さんが書かれた「詩と科学」という文章が印象的でした。
(前略)
ごみごみした実験室の片隅で、
科学者はときどき思いがけない
詩を発見するのである。

しろうと目にはちっとも
おもしろくない数式の中に
専門家は目に見える花よりも
ずっとずっと美しい自然の姿を
ありありとみとめるのである。
(中略)
ただしひとりの人によって見つけられた詩は、
いくらでも多くの人にわけることができるのである。

この本の中で紹介されている自然科学の本は私はたぶん読む機会はなさそうな気がしますが、この漫画で、さわりだけ読んで、ちょうどおなかがいっぱいになりました。
高野さんが「涼しい風たち」とおっしゃっている本たち。時間があったら読んでみたい気はするのですが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 高野文子 漫画 科学
感想投稿日 : 2019年6月23日
読了日 : 2019年6月23日
本棚登録日 : 2019年6月23日

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コメント 2件

地球っこさんのコメント
2019/06/24

まことさん、こんにちは♪
いつもレビュー楽しみにさせていただいてます。
この「ドミトリーともきんす」は大好きな本なので、ついコメントしてしまいました。
科学は苦手だけど、宇宙とか元素とか、雪、花……そんな自然の誕生や成り立ちを想像するとワクワクしてしまう私にはぴったりの本だったからです。
難しい科学の本は眠たくなってムリなんですけど、昔の科学者さんたちの随筆は大好きです。ユーモアがあったりロマンチックだったり……
まことさんの紹介されてる文章も素敵ですね。

まことさんのコメント
2019/06/24

地球っこさん、こんにちは!
私も、地球っこさんのレビューいつも楽しみに拝見しています(^^♪
「ドミトリーともきんす」は、私は偶然見つけました。科学者さんの随筆、読まれたんですね!私も、読んでみたいと思いはするのですが…なかなかです。積読されている(ファインマンさんとか)本もあるので、そちらを制覇してからでないと。。。
でも、ロマンティックですね。憧れます。いつか、いつか、読んでみたいです。

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