佐野桐矢25歳の家族の物語。
桐矢には母の俊子と5歳年上の姉のあずき、母の一番上の姉で離婚した誠子とその娘ミクル。母のすぐ上の姉で未婚で娘の七海を産んだ美海子。そして祖父の小山田義景83歳がいます。
桐矢の父は日本各地に単身赴任中です。
祖母の桐乃は子どもたちがまだ幼い頃に祖父に女性がいた為に離婚したと聞かされています。
祖父は昭和の男で、自己中な性格で「なんでこの家は女ばかり生まれてくるんや」と女系家族をことあるごとになじります。
ミクルに言わせると「あの人は女が嫌いなんよ。嫌いっていうかバカにしてる。みっともないっていわれた」ということになります。
そんな時一人暮らしの祖父に、桐矢は「桐矢とだったら一緒に住んでもええ」と言われて悩みます。
桐矢も祖父と二人きりは嫌なのです。
でも、祖父と暮らすうちにだんだん祖父のことが少しづつわかってきます。
義景は、若い頃ピース食品というレトルトカレーを作る会社で働いていました。だからこの物語は、
第一章ピースカレーゴールデン(甘口)
第二章夏野菜の素揚げカレー
第三章ドライカレー目玉焼き乗せ
第四章キーマカレーのサンドイッチ
終章ピースカレーゴールデン(中辛)
というとても美味しそうな章立てになっています。
祖父は自己中な性格ではありますが家族のとても大事な秘密をずっと隠して自分一人で背負っていました。
終章はこれはちょっとずるいよね。と思ってしまいました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年7月5日
- 読了日 : 2022年7月5日
- 本棚登録日 : 2022年5月28日
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コメント 2件
かなさんのコメント
2022/10/29
まことさんのコメント
2022/10/30