この作家さんの本は初めてなので慣れるまで時間がかかった。半分くらいまで読んで、ようやく(面白いんじゃない?)と感じ、引用箇所で吹いた。個性的なんてコトバで表すのも違うかなぁと思う語り手アザミ。赤い髪、黒ぶちメガネ、カラフルな歯列矯正具、背が高い、絶えず音楽を聞いている、高校三年生。友達に合わせようと工夫したり、自分がわからなかったり、アメリカの女の子とネット友達だったり、それなりになんやかやある日常を過ごしながら成長していく。熱くない青春、時折沸騰。共感しました。ヘッドフォンなしで生きていけるのではないかと畏れながら踏み出すラストも程よい着地で好き。文中で仲間はカタカナ表記され、嫌なヤツは漢字で書かれている。ナツメやキノシタに対する変化も好ましい。女子の友情、格好良い。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2010年12月1日
- 読了日 : 2010年12月1日
- 本棚登録日 : 2010年12月1日
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