イスラエルの作家ケレットのエッセイ集。
これまた評判どおりすばらしかった。
両親がホロコーストの生き残り(本人は1967年生まれ)で、住んでいるイスラエルのテルアビブは、テロや戦闘でしばしばおびやかされるのだけど、そういう現実から目をそらすことなく、でも日常をしっかりと生きてユーモアを忘れない。
いま、コロナ禍の中で世界中の人々が「いつになったら元の生活が送れるのか」と思っているわけだけれど、イスラエルやパレスチナに暮らす人々にとっては、もっと気の抜けない状態が生まれてこの方の日常なわけで。そんな中でも日々のささやかなことに怒ったり喜んだり泣いたり笑ったりして人生を送る作者の姿はなんだかはげみになるのだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2020年5月13日
- 読了日 : 2020年5月13日
- 本棚登録日 : 2020年5月13日
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