怪獣がマルチバースの地球にいて、壁の薄くなったところから人間が行き来している設定。それってよく考えると『ゴジラSP』とも似てるんじゃ? もっともあちらはゴジラがこの世界にやってきてしまう終末SFだったわけだけど。
こちらの怪獣は、ヒヤリハットはありつつも、そんなに大暴れするわけじゃなく、人間のほうが危険ていうやつ。そのあくどい人間の生み出すトラブルに、「協会」の有能な面々が立ちむかう。といっても、主人公だってフードデリバリーの会社を首になって、ひょんなことから協会にひろわれたのだし、コロナのパンデミックもからめてあったりして、この世界との地続き感がうまく出ているところもいいかな。思ったほど怪獣が活躍(?)しないし、姿もよくわからないまま終わったりしたところがちょっと不満ではあるものの、テンポがよくてあっという間に読み切ってしまった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2023年8月8日
- 読了日 : 2023年8月8日
- 本棚登録日 : 2023年8月8日
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