郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫 こ 48-1)

  • 筑摩書房 (2014年9月10日発売)
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本棚登録 : 187
感想 : 20
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・銀色のサーカス:あとがきにあるように、たしかに落語「動物園」と似てる。
・郵便局と蛇: 表題作。伝奇的。最後にザバーッと落ちる雨粒がよい。
・うすのろサイモン:好き。3回しか幸せを感じたことのなかったサイモン、幸せになったのかな。学者は……?
・若く美しい柳:ツンデレの柳の悲恋物語。
・ポリー・モーガン:美しい幽霊譚。幽霊は直接には出てこないけど、そこがいい。
・幼子は迷いけり:子どものため、子どものためといいながらいろいろ与えて、結局は自分が楽しんでしまう親。まるでその親にエネルギーを吸われるようにどんどんひ弱になっていく子ども。親子のひとつの形を示唆しているみたい。

ファンタジーに寄ったものから「奇妙な味」とも言える作品まで。いろいろバラエティに富んでいるうえ、思ったよりとっつきやすかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年10月2日
読了日 : 2017年10月2日
本棚登録日 : 2017年10月2日

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