本書は資産運用を専門とする経済評論家である山崎元氏が、実際の投資信託等の商品名を上げてお金を運用する方法を説明した本です
結論から言えば「手数料の高いアクティブ・ファンドはダメ、毎月分配型投資信託はもちろんダメ、銀行はNISA口座開設には不適当、生命保険はほとんど不要、FPにも警戒が必要」(「おわりに」より)ということです
では具体的にどのようにすればよいかは明確です
手数料の安いインデックス投資を行うのがよい、と言っています
具体的には、
・TOPIX連動型上場投資信託(ETF)
・SMTグローバル株式インデックスオープン
・個人向け国債(変動金利10年型)
・MRF
を買っておけば、「まあまあベスト」にはなるらしい(ときちんと説明があります)
他にも、
・NISAは積立より早めに一括が有利
・過剰売買による手数料コスト増がパフォーマンス低下の原因
・投資の取り崩しは利益が出たからとかではなく必要なときに取り崩せばよい
とかけっこう役に立ちそうなことがいろいろ書いてあって良い本でした
【引用】
・本書の読者には、こうした商品への「愚かな投資」を避けて欲しい。「うまい話」を見つける能力よりも、「明らかな損」や「怪しい話」を見分ける能力こそが、マネー・リテラシーの本質だ。
・NISA投資の四原則
原則その一、NISA枠は最大限に使う
原則その二、NISAではリターンの高い資産の運用に利用する
原則その三、NISAではバランス良く分散投資した商品を選ぶ
原則その四、NISAは低コストで運用する
・さて「当面デフレ、次はインフレも」という認識ならば、良さそうな戦略は、①借金はしない(または返済する)、②不動産は買わない、③預金は短期化する、④株を少しずつ買い始めよう、といった組み合わせが無難だろう。
・お金を人生の「目的」だと勘違いしない方がいい。ただし、「手段」としてのお金は、クールに合理的に扱うよう心がけよう。
- 感想投稿日 : 2023年9月14日
- 読了日 : 2016年6月12日
- 本棚登録日 : 2023年9月14日
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