東京に暮す: 1928~1936 (岩波文庫 青 466-1)

  • 岩波書店 (1994年12月16日発売)
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1928年から1939年まで東京で暮らしたイギリス人女性が1936年に書いた本。
駐日英国大使館に勤める夫ジョージ・サンソムは外交官というより日本研究家という人物で、その影響もあってか親日的な書きっぷりだ。
しかし、洞察が鋭いせいで、親日的に書いたものであっても皮肉なんじゃないかなと感じられる面もある(私がイギリス人に持っている偏見なのかもしれない)。
「私たちが優しくしないと、一般の日本人は外国人が望むことは彼らが望むこととは当然違っていて、理解不可能だと考えてしまいます。私たちが怒れば怒るほど、日本人はわかっていないのにわかったふりをし、できもしないのにあれこれと約束をして、何とか私たちの機嫌を取ろうとします。それは和解のためであり、和解が成立しないと彼らは話し合うことができないのです。日本人のように相手の気分に左右される国民はいません。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日記・エッセイ
感想投稿日 : 2018年12月30日
読了日 : 2018年6月18日
本棚登録日 : 2018年12月30日

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