中弛みのしない展開。
人物描写が上手い!
上巻では見られなかったカレーニンの弱さと、アンナへの新たな感情。
失恋して逃避に走ったお嬢様キチイの意外な強さが、すごく良かった。
反対に、レーヴィンの相変わらずの不器用さと盲目さが可愛い(笑)
唯一、好きになれないウロンスキイ。
各々に考える愛があって、何が正解かとか正しいかは分からないなりに、模索しては壁にぶち当たっている姿が切ない。
そこに、ロシアの当時の在り方が重なってきて、守るべきものと打ち壊すべきものが交錯してくるので、単にご近所物語では終わらない大きさが生まれてくるのかな。
その中で考えさせられる、女性の美しさ。
アンナの持つ魅力と、キチイの持つ魅力。
男の気をひくためのしたたかな作戦と、男たちの一歩上をいかんとする気概。
下巻に続くのだが、結末が少し怖かったりする。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2013年
- 感想投稿日 : 2013年4月14日
- 読了日 : 2013年4月14日
- 本棚登録日 : 2013年4月14日
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