おおおーっという感動、というより、しんしんじんわり広がる感動の結末だった。
秋谷に告げられた、切腹まで10年という月日。
その期間に命じられた家譜編纂のため、淡々と時間を費やしてきた秋谷の10年目ががらりと変わるのは、庄三郎という真っ直ぐな男の存在による。
秋谷が人を呼ぶのか、庄三郎の力なのかは分からないが……中盤から展開が分かっていても、ページを捲る手が止まらなかった。
何より結末で、また「10年」が意味を持つシーンがある。
各々の覚悟と、郁太郎の最後の一言が、また戸田家の道を作り出す。
一定速度の緩い展開だが、この最後までぜひ行き着いて欲しい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2013年
- 感想投稿日 : 2013年2月24日
- 読了日 : 2013年2月24日
- 本棚登録日 : 2013年2月24日
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