蜩ノ記

著者 :
  • 祥伝社 (2011年10月26日発売)
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感想 : 436
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おおおーっという感動、というより、しんしんじんわり広がる感動の結末だった。

秋谷に告げられた、切腹まで10年という月日。
その期間に命じられた家譜編纂のため、淡々と時間を費やしてきた秋谷の10年目ががらりと変わるのは、庄三郎という真っ直ぐな男の存在による。

秋谷が人を呼ぶのか、庄三郎の力なのかは分からないが……中盤から展開が分かっていても、ページを捲る手が止まらなかった。

何より結末で、また「10年」が意味を持つシーンがある。

各々の覚悟と、郁太郎の最後の一言が、また戸田家の道を作り出す。

一定速度の緩い展開だが、この最後までぜひ行き着いて欲しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2013年
感想投稿日 : 2013年2月24日
読了日 : 2013年2月24日
本棚登録日 : 2013年2月24日

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