動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2001年11月20日発売)
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「オタク」から世界の流れを読み解く1冊。
キーワードは「大きな物語」「大きな非物語」「二層構造」「動物化」

データベース(大きな非物語)を参照して無数のシュミラークルが生成される。シュミラークルの中にはオリジナルも含まれる。大きな物語と大きな非物語の違いは、それを見る主体によって解釈が異なるということである。大きな物語が「見る主体」を規定し、その一方で大きな非物語は表象(小さな物語)をつくるのみである。
大きな非物語と表象からなるポストモダンはオタクカルチャーのみではなく、世界をも形作る。ポストモダンの流れ自体は20世紀初頭から始まり、ソ連崩壊(日本では地下鉄サリン事件)を契機にポストモダンが本格的に始まる。インターネットと共にポストモダンの時代が訪れた。私はこのポストモダンがポストトゥルースと深く関係していると思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月24日
読了日 : 2020年11月24日
本棚登録日 : 2020年10月4日

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