タイトルからするといろいろなユニコーン企業の共通点について書かれた本のように見えますが、実際の中身の大半は Spotify の事例について書かれています。
技術的な側面よりも文化的な側面の話です。
訳者あとがきにも書かれている通り、本文で出てくる組織構造は筆者が在職中のスナップショットでしかないので、参考程度にしておくのがよさそうです。
重要なのは、抽象的な目標で方向を揃える、自律したチームを作る、権限を与える、信頼する、といったところかと思われます。
あとは本を読んでる人の組織のコンテキストに合わせてうまく改善のイテレーションを回していけるようにするのが本書の推奨するところかと思います。
個人的には採用とか育成とかに触れられていなかったのが少し残念でした。
最初からよい人を採用しているから自律したチームを作れるのか、自律できるようになるまでなんからの支援があるのか、もう成長まで含めて信頼して放っておくのか、といったところが気になりました。
自社開発の IT 企業で働いている人が主にターゲットかと思われますが、それ以外の業界の人でもなにかしら得るものはあるのではないかと思われます。
ただ、これを読んだからうまくいくという類の本でもなく、なかなか評価が難しい本です。
純粋に Spotify の文化や組織構造の読み物として楽しむのもありかもしれません。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年5月9日
- 読了日 : 2021年5月9日
- 本棚登録日 : 2021年4月25日
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