痴漢に間違われたらこうなります!

著者 :
  • 自由国民社 (2014年3月26日発売)
3.63
  • (1)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 36
感想 : 7
3

検事は刑事裁判において、起訴した被告人を有罪に持ち込むのが本務。無罪判決ともなれば、国家の威信にかかわる大失態。3回も無罪判決があれば検事生命そのものが断たれる。起訴したからには有罪を勝ち取るのが検察全体のポリシー。そこには真実も正義もない。裁判官にしても問われるのは何件の公判を処理できたか。効率を問われる裁判官はとにかく結審を稼ごうとする。効率第一の役人でしかない。痴漢冤罪に巻き込まれてしまえば職も何もかも失ってしまう。痴漢冤罪のシミュレーションが初から終わりまで克明に示されている。逃れる方途もあるにはあるが、安心というよりはこの国の怖さばかりが感じられた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2014年7月5日
読了日 : 2014年7月5日
本棚登録日 : 2014年7月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする