マレ-鉄道の謎 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2002年5月8日発売)
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本棚登録 : 874
感想 : 94
5

悲しい作品やね。
人の欲って際限がなくてね
結局極論と思える手段で、成し遂げてしまう人も
いるわけですよ。

そして、そのために数多くの人が死に、
身の回りの人も傷つきました。
おこってしまったからには
もうそれをいい状況に戻すことは、できません。

著者の長編作品は
基本的に不条理で
救いようのないものばかりです。
きっとね、火村が悪に立ち向かうのは
こういう思いをする人が
なくなって欲しいからなのかもしれませんよ。

でも、今回は火村にとっては敗北だったと思います。
そう、法律とて、
真の黒幕は何の罪に問えないのです。
ですが…

その結果は思いもよらぬ延焼を起こし
黒幕は、一生戻らぬ過去に
さいなまれて暮らすことでしょう。
出てきてよいこともあったけど
それだとしても代償は大きすぎましたね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2017年4月9日
読了日 : 2017年4月9日
本棚登録日 : 2017年4月9日

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