数年前に乗りきれなくて読むのやめて、この夏思い立って全巻制覇するはずが、秋になってようやく1巻。
これは、完全なるフェミニズム小説だった。
アンナ・カレーニナは、カッコいい女なんだと思う。
個人的に不倫大嫌いだし、感情より理性を優先させたいと思っているけれど、アンナのヴロンスキーに対する愛は(愛自体は大したもんでもないと思うし、いつのまにかデキてるし、ヴロンスキーの何がそんなにいいのか謎に満ち溢れているが)、社会に一石を投じる行為に等しい。
イケナイと分かっているけれど、でも止められないのっっっ!!
みたいな生半可(と言わせてもらおう)な情愛じゃない。
昼顔みたいなもんでしょーと思いながら読み始めたけれど、これは一種の女性解放運動のひとつ。
これを1880年代に生み出したトルストイはマジでニューウェーブだったんだろうなーということが想像に難くない。
同じ時期に日本では、二葉亭四迷の浮雲が出版されていた。うじうじうじうじしてる内村文三を読み耽る日本人と、アンナ・カレーニナを読むロシア人、そりゃあ仲良くできるわけもないよね!!と納得してしまった。
にしてもカレーニン、度肝抜かれただろうなぁ。続きが楽しみ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月25日
- 読了日 : 2020年11月30日
- 本棚登録日 : 2020年8月14日
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