殺人事件の参考人たちから語られた「事実」は、愛する人を守るためのひとつひとつの嘘が作り上げたフィクションだった。
湊かなえさんの真骨頂、独白形式のミステリー。
初めに参考人たちの証言で語られる殺人事件の顛末は実は真実ではなく、真実はその後それぞれの独白で読者に密かに明かされる。
登場人物それぞれも片鱗しかしらない真実。
嘘で作り上げられた「事実」が真実であってもいいのではないか。愛する人を守る嘘は暴かれなくてもいい。そんな気づきを得る作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年5月8日
- 読了日 : 2017年5月8日
- 本棚登録日 : 2017年5月8日
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