セロひきのゴーシュ (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店 (1966年4月1日発売)
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本棚登録 : 625
感想 : 49

「児童青少年の読書資料一覧」(『改訂 児童サービス論』樹村房、2004年)の「小学校中級から上級むき」で紹介されていたので、図書館で借りた。

ゴーシュは町の活動写真館でセロをひくかかりだけれど、金星音楽団のなかまの楽手のなかではいちばんへたで、楽長にいじめられている。
町の音楽会のために夜通し練習していると、扉をとんとんとたたくものがあり……。

ふしぎなあじわい。
10日間のことを思うと、童話的でいいなぁと感じる。
ゴーシュの言葉や態度が良くなかったりして、教訓めいていないところもいい。
宮沢賢治の本はほとんど借りたことがないのだけれど、思えばこれまで、小学校から高校まで、国語科の教科書(単元)で読んでいた。
小学校では「やまなし」、中学校では「銀河鉄道の夜」、高校では「なめとこ山の熊」と「永訣の朝」。
これらに触れたときに感じたふしぎな感覚を、今回も感じる。
これは何なのか、もっと読んでみないとわからない。
瀬田貞二さんのあとがきにあったけれど、どうやら茂田井さんのこの絵はぴったりらしい。
確かに、素朴で童話的な絵で、見開きのページの絵は私も好きだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 900 文学
感想投稿日 : 2014年8月27日
読了日 : 2014年8月27日
本棚登録日 : 2014年8月19日

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