雑誌「こどもとしょかん」の新刊で知って、図書館で借りて読んだ。
むかし、とおい南の海のそこに、人魚の国がありました。
人魚の国には、学校がありました。
一ばんゆうめいな学校〈ブルー・ロック・スクール〉に、シンシアという人魚がいました。
シンシアは、赤いかみをしていて、歌がにがてでした。
ゆるっとした絵がかわいくて、イエローとブルーがきれいな本です。
人魚って、金色の長い髪をしていて、「いわの上にすわり、くしでかみをとかしながら歌をうたう」のが、なによりだいじなんですね。
それって西洋の常識なのか?と考えてしまうのが、大人の東洋人のかなしさ。
歌の先生が、シンシアの低い声を活かそうとしているところが良かったです。
それから、人間も人魚も、お互いにお互いがいるはずがないと思い込んでいるのがおもしろい。
決めつけってよくないよね、とか。
訳者あとがきの「おとなに本をすすめよう!」にはこの作品のことは書いてありませんが、なるほどと思いました。
私も「いまの子どもは…」って言っちゃってます。苦笑
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
900 文学
- 感想投稿日 : 2020年12月13日
- 読了日 : 2020年12月13日
- 本棚登録日 : 2020年12月13日
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