宅急便を日本でスタートさせたヤマト運輸のノンフィクション小説。どん底から大口便から転換し、郵便局しかやっていなかった小口便をスタートし全国、そして世界転換したヤマト運輸。とても採算が取れないといわれ、大口かつ歴史のある三越との縁も切って、業界をあっと言わせて今日の成功に至る多難なる道のりが描かれている。社内の反対は勿論だが、組合の賛成を見方に付け社員一丸となってスタートさせた。他の配送会社との軋轢、小包の中の親書をめぐっての郵政省の嫌がらせ、路線の許可を巡っての運輸省や業界との戦い。許可を伸ばすことへの提訴するという前代未聞の手を打っても前進を続ける。佐川急便の政治家や官僚との癒着は大きなニュースとなったことがあるが、クロネコやまとは自力で突き進んでいく。その成功は2代目社長小倉 昌男氏そして次の社長鈴木氏(小説ではそうなっているが、実際は都築幹彦氏)の偉大なる二人の社長によるところが大きい。
平成25年11月に都築幹彦氏による「どん底から生まれた宅急便クロネコヤマト」の講演会を聞きに行った。高齢ではあったがユーモアも交えて小倉社長と宅急便を立ち上げた苦労話を語ってくれた。印象に残ったのは、お客様と直接接しているドライバーの接遇教育を強調されていた点であった。都築氏も本を執筆されている。
(講演会の後、職場の課長さんから借りて読んだ)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2013年12月4日
- 読了日 : 2013年12月4日
- 本棚登録日 : 2013年12月4日
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