壬申の乱: 天皇誕生の神話と史実 (中公新書 1293)

著者 :
  • 中央公論新社 (1996年3月25日発売)
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本棚登録 : 231
感想 : 20
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承久の乱、応仁の乱と並んで有名な壬申の乱。少ない記録に基づき大胆に推測を加えた乱の実相。活きた歴史が楽しめる良著。

中公新書のフェアで購入。万葉集にハマっていることもありずっと気になっていた壬申の乱。

筆者は乱を天武天皇が天智天皇の息子の大友皇子から皇位を簒奪したというイメージを否定し、大后・倭姫王からの譲位の過程の争いだったとしている。

律令制下で我が国初の戸籍、庚午年籍。兵役を行うことが出来たことが大規模な動員、乱へと繋がった。

古代の人物であり読みが難しく、巻末の目次と行ったり来たりであったが、臨場感溢れる描写を楽しむことができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2020年3月29日
読了日 : 2020年3月29日
本棚登録日 : 2020年3月8日

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