ヒトラーの脱走兵-裏切りか抵抗か、ドイツ最後のタブー (中公新書 2610)

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  • 中央公論新社 (2020年9月18日発売)
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3万人以上が処刑されたというナチスドイツの脱走兵。戦後も長くその名誉は回復されないままであった。好意的に語られることの多いドイツの過去の精算、最後のタブーを追った作品。

第一次世界大戦の経験からヒトラー、ナチスドイツは脱走兵に対して厳しい処罰、死刑で望んできた。軍の司法の幹部は戦後も一定の地位を維持し、名誉回復に反対する。

共に戦場を離脱し亡くなった盟友のため、名誉回復を果たして96歳で逝去した一人の脱走兵の長い戦後を中心に、戦後ドイツの最後のタブーを追った良著。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 戦争
感想投稿日 : 2021年1月11日
読了日 : 2021年1月11日
本棚登録日 : 2021年1月11日

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