映画「226」の公開に合わせ、30年ほど前に読んだけれど、
ほとんど記憶にない。
読むのに苦労したことは、何となく覚えている。
わたしも若かったんだなぁ、といまさらながら感じる。
酸いも甘いもかみ分けた、アラカンの今、
正直、昭和の226事件で処刑された妻達の心持は
歯がゆい。
それは昭和の時代が遠くなったから。
あの頃の女達は、この価値観や時代感覚で生きていたはず。
それにしても、なぜ、あれほどの事件を起こす男達が
妻帯したのか、女一人を路頭に放り投げるような人間に
大仕事ができるはずがない。
夫であった青年将校の甘さに、腹が立つばかり。
向田邦子さんの親友であった、
澤地久枝氏の渾身の一作。
どれほどの手間と取材を重ねたのかと、あらためて頭が下がる。
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- 感想投稿日 : 2023年2月8日
- 本棚登録日 : 2023年2月8日
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