妻たちの二・二六事件 - 新装版 (中公文庫 さ 27-3)

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  • 中央公論新社 (2017年12月22日発売)
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感想 : 9
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映画「226」の公開に合わせ、30年ほど前に読んだけれど、
ほとんど記憶にない。
読むのに苦労したことは、何となく覚えている。
わたしも若かったんだなぁ、といまさらながら感じる。

酸いも甘いもかみ分けた、アラカンの今、
正直、昭和の226事件で処刑された妻達の心持は
歯がゆい。
それは昭和の時代が遠くなったから。
あの頃の女達は、この価値観や時代感覚で生きていたはず。

それにしても、なぜ、あれほどの事件を起こす男達が
妻帯したのか、女一人を路頭に放り投げるような人間に
大仕事ができるはずがない。
夫であった青年将校の甘さに、腹が立つばかり。

向田邦子さんの親友であった、
澤地久枝氏の渾身の一作。
どれほどの手間と取材を重ねたのかと、あらためて頭が下がる。

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感想投稿日 : 2023年2月8日
本棚登録日 : 2023年2月8日

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