ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

  • ダイヤモンド社 (2009年6月19日発売)
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感想 : 288
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シーム・タレブによる「リスクと予測」に関する著書。起こりそうにもないが実際に起こった時に破壊的な影響ももたらす事象が「ブラック・スワン」であり、著者曰く、これはまったく予測できるものではない。
歴史や社会の流れは必ずしも連続的なものではなく、大きな変化は寧ろ断層から断層への飛躍によって生ずる。人はこれを予測可能だとするし、ともすれば後付けでそれが起こった理由を探して「予測できたはずのもの」だと捉えるが、これは全くの誤謬である。ブラック・スワンは予測不可能であり、それを予測することを試みるよりもそれが起こった場合に備えることが重要だとする。

リスクへの「反脆弱性」がこの本のコアメッセージだといえる。これには納得感があるし示唆を与えてくれる。ただしエッセイ風なのもあり、とにかく冗長。さらっと読んで要約するぐらいが丁度良い。

パンチライン:「読み終わった本よりも読んでいない本のほうがよっぽど価値がある」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月16日
読了日 : 2022年3月15日
本棚登録日 : 2022年3月15日

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