クズと金貨のクオリディア (ダッシュエックス文庫)

著者 :
  • 集英社 (2015年1月23日発売)
3.52
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本棚登録 : 192
感想 : 17
4

いや、なんというか、すごいな。

俺ガイルの渡航と変態王子のさがら総の合作作品。
なにやら関連物語が夏アニメになると聞いて、手元に買ってあった本作を読んでみた。
男女交互語りの形式で、男性はモロ八幡かと言うほど渡航の登場人物そのもの。
一方、ヒロインはなんとも自己中なトンデモ性格で、こっちがさがら総が書いてるんだろうけど変態王子とは全く印象が違う。
いや、ぶっちゃけこのヒロイン怖すぎるよ。
なんだかんだでハッピーエンドなんだけど、このヒロインの性格だけはちょっと勘弁してほしい。
そういう意味では、確かに彼女に対抗できるのは八幡的ヒネクレボッチな主人公しかいなさそうだ。

それにしても冒頭の見た目が10割が最後にあんな形で生きてくるとはね。
あの性格でも大丈夫なのは相当凄い。
ヒロインの方はどうして惚れたかについては、自分の思い通りにならない人物が新鮮だったんでは?とか思ったり。
いやまあ、あそこでヒーローよろしく助けられたのもあるんだろうけど、でもあれ本人助けられたと思ってるんだろうか?
はなはだ疑問だ(笑)

で、すごいのは、この絡み合った男女交互語りを合作で作ってしまったこと。
これは凄い。
これって、やろうと思ったら、すごく綿密な打ち合わせが必要だろうし、実際やるとなったら、めんどくさいだろうなあ。
でも、多分それ以上に、楽しいだろうなと思う。
なんか羨ましい。

物語としての本題はファンタジー的ランダムT字路や終末論的世界の変容なんだろう。
そこにどんな物語が紡がれるのかは夏アニメに期待しようかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2016年6月22日
読了日 : 2016年6月22日
本棚登録日 : 2016年6月18日

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