シリーズ3作目。
ついに奥多摩署から捜査一課に異動になった莉花。
仙波班に配属され、早速都内で起きた拷問のようなスタイルで殺害された事件の捜査に当たることになる。
同時に監察官から、呼び出された莉花は配属先での情報漏洩の内部調査を命じられる。
前代未聞の殺害方法、新たな仲間への疑惑に戸惑う莉花。
そんな時、珍しく死刑囚である阿良谷から呼び出され、事件についてヒントを与えられる。
全然犯人像が見えない事件なのに、阿良谷が登場するだけで、突然事件が動くのが少しご都合主義に思える。
これだけの残虐な事件なのに、捜査自体の描写は少なく、相変わらずの莉花の単独プレイが目立つだけなのが勿体ない。
3作で終わると思って、読み始めたが、どうにも納得の行かない終わり方でまだ続くと思われる。
前作のような同僚の陰湿さはないので、次作も同じメンバーで描かれると思うが、もう少し捜査の場面を丁寧に描いてもいいのかもしれない。
「羊たちの沈黙」のオマージュとしても、警察小説として、もう少し読まる内容でもいい気がする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
警察物
- 感想投稿日 : 2023年7月30日
- 読了日 : 2023年7月30日
- 本棚登録日 : 2023年6月12日
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