十三階の神

著者 :
  • 双葉社 (2018年7月18日発売)
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本棚登録 : 235
感想 : 46
3

「十三階の女」の続編。
前作は日本赤軍の話がベースになっており、今作はオウム真理教の事件がベースになっている。
前作で完全に捜査の為ならば、誰とでも寝る女になってしまった律子。序盤から飛ばしてくる。
しかも、律子の愛する古池は投入の最中に家族共々、拉致されたようなので、その行方を探るよう新しい校長・寺尾から指示される。
前作の終わりで、律子に自分の素性を語った古池だったが、それが嘘で、班長が行方不明になってしまった三班は、ほとんど機能していない。
そんな中、律子の母がカイラス教団に入信していたことが分かり、教祖の死が近づく中、新たなテロが起こる可能性が出て来たことから、母の付き添いと言う形で妹の萌美を教団に入信させる。
この作品が出版された時には、まだオウム死刑囚の刑は実行されてなかったと思うが、時期が時期だけに小説と割り切れない部分も。
裏切り者が二転三転し、そこまで恋愛要素も多くなく、スリリングな公安作品として楽しめるけど、実在の事件に頼りすぎな部分があるような気がする。
次作があるならば、オリジナルで挑んで欲しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察物
感想投稿日 : 2018年8月19日
読了日 : 2018年8月19日
本棚登録日 : 2018年6月21日

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