あきない世傳 金と銀(六) 本流篇 (ハルキ文庫 た 19-21 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2019年2月14日発売)
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本棚登録 : 1771
感想 : 191
3

シリーズ6作目。
前作で智蔵も亡くなってしまう流れに、辛くなり、5作目と6作目の間が空いてしまった。
案の定、冒頭で智蔵が亡くなってしまう。
他の方も書いていたが、まさかのナレ死。
一番幸と心が通じていたかと思っていたので、呆気ない死の描き方がちょっと不満だったが、そこからの進展が凄かった。
さすがに3兄弟の失い(次兄は失踪)、これ以上誰にも嫁げないだろうと思ったところで、暫定的に幸が7代目に襲名する。
7代目になった幸は、智蔵との夢をかなえる為に、江戸への出店を進める。
江戸に幸が移ると、物語の軸は江戸へ。
天満の様子がほとんど描かれなくなるので、それは少し寂しいが、大坂と江戸の習慣の違いに戸惑いながらも、佐助、賢吉、そしてお竹と共に江戸のお店の開店準備を進める。
好みも違う江戸の人たちを幸たちはどんな知恵で振り向かせるのか?
その知恵の出し合いが本当に面白い。
5作目までは、次から次へと幸の身近な人が亡くなっていく展開が辛かったが、6作目、7作目はいよいよ商売の話が本格的になってきて、面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトな感じ
感想投稿日 : 2024年5月2日
読了日 : 2024年4月29日
本棚登録日 : 2024年2月10日

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