唐からやってきた人語を介する黒猫と、猫なんて全然すきじゃないんだからね!と言い張る光孝天皇の第七皇子・定省の平安エンタメ。
定省は実在の人物で後の宇多天皇。私はこの本で、猫のことを褒め散らかしておりながら「親からもらって仕方なく飼っている」というツンデレ日記を遺した人物だと知りました。
藤原基経や菅原道真など、実在の人物が出てくるし、寝殿造なども出てくるので、国語だけでなく歴史好きも楽しく読めると思います。
宮中のドロドロとした人間関係と、猫社会の闘争も絡み合い、特に主人公を取り巻く状況は厄介です。人間社会アの方では大人の駆け引き、という所もあるのですが、重たい話かというとそうは感じさせません。テンポの良さと、猫から見た人間社会という、「枠」の外からの視点が入るからでしょうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
児童文学
- 感想投稿日 : 2022年3月5日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2022年3月5日
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