名探偵が多すぎる (講談社文庫 に 1-5)

著者 :
  • 講談社 (1980年5月1日発売)
3.24
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本棚登録 : 161
感想 : 19
4

あのアルセーヌ・ルパンと怪人二十面相が
エラリー・クイーンと
エルキュール・ポアロと
メグレ警部と明智小五郎の4人の名探偵に知恵の勝負で挑む!

というメチャクチャな設定のミステリー小説。
ここまで突き抜けちゃうと
むしろファンタジーと呼びたくなりますが(笑)

感想を一言で述べるなら「お見事」。
あたしはミステリー好きなので
その4人の探偵が活躍する小説を何本も読んできましたが
それぞれのキャラクターを台無しにすることなく
生き生きと味わい深く描いているなあと感動しました。
もちろん細かいことを言い出せば
ある程度の違和感は生まれるんでしょうけど
この試みをこの完成度で仕上げられる西村京太郎さんはさすがです。

しかも
絶体絶命の場面からの起死回生エンディング。
心の奥底からミステリーがお好きなんだろうなああ。
謎解きや探偵たちへの愛がたっぷりと伝わってくる名作でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2014年4月10日
読了日 : 2014年4月2日
本棚登録日 : 2014年4月10日

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