藏 下 (角川文庫 み 12-4)

著者 :
  • KADOKAWA (1998年1月1日発売)
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本棚登録 : 206
感想 : 19
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新潟の日本酒の蔵元に生まれた盲目の女性の成長と家族の話。

新潟旅行に行くために読んだ本。子供が全盲になるのを必死に防ごうとする親、盲目ながら家の存続を真剣に考え、女性が禁忌である酒蔵を継ごうとする娘。。明治・大正・昭和と旧家の家長と妻・子供・叔母・後妻などが古いしきたりの中で ”家” や ”子供” を守ろうと己を殺しながら生きていく様を描いた物語。

期待が大きかった分、拍子抜け。女性中心の心の葛藤やすれ違いなどが中心に描かれていて、期待していた醸造の厳しさ、禁忌に踏み入れる難しさなどはサラッとしている。これでは、蔵元は盲目の女性でも務まる簡単な仕事となってしまう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2020年8月6日
読了日 : 2020年8月5日
本棚登録日 : 2020年8月6日

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