経産省で長らく勤務してきた作者が、日本経済にまつわる、ふわっとした著名人の提言を、バッサバッサと切り倒していく本作。
元マッキンゼーの赤羽氏、元BCGの冨山氏などのコメントに対し切り込んでいく。
近年の日本経済は、アメリカ(特にシリコンバレー)礼賛主義を強め、とにかく起業、テクノロジー、オープンイノベーションなどの推進を強く主張している。
しかし、実はアメリカの起業率はそれほど高くなく、軍事技術と密接に絡んだ一部IT企業は成功しているものの、経済の短期利益獲得競争により、経済としては疲弊、つまり成功とはいえない状態である。
そうしたものを盲信するのではなく、改めて日本型の経済を考える必要があるというのが筆者の主張。惜しむらくは、ではその日本型のあるべきは?というところに、もう少し意見が欲しかった。
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- 感想投稿日 : 2021年9月29日
- 読了日 : 2021年9月29日
- 本棚登録日 : 2021年9月29日
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