よくもまあこんだけ不思議な仕事を集めたなあ、と感心し、笑いながら時折人間の怖さみたいなものに一瞬だけ触れる、みたいな本でした。面白かったです。主人公の鋭いツッコミが最高。
「みはりのしごと」小説の内容にきちんとツッコミ入れてる主人公、小説家に向いてるんでないか。
「バスのアナウンスのしごと」バス内広告から消えた店は現実でも消えてしまう…というちょっと不思議な話。アナウンスの内容がいちいち笑えてセンスがある。
「おかきの袋のしごと」個人的にこれが一番好きだったかもしれない。藤子さんがなんとなく怖い。1日袋裏のメッセージを考える仕事って、いいかもしれない。
「路地をたずねるしごと」なんか怖かった。人間の怖さをするするっと書いてるような。この最後だけ他と離職理由が違って面白かった。
「大きな森の小屋での簡単なしごと」めんつゆで笑い転げた。結局最後にこの主人公は逃れるように辞めた職種に戻る…というなんとなく爽やかな読後感で終えられた。いいなあ。これ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年5月21日
- 読了日 : 2016年5月21日
- 本棚登録日 : 2016年5月21日
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