飛ぶ教室 完訳版 (偕成社文庫)

  • 偕成社 (2005年7月1日発売)
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本棚登録 : 146
感想 : 18
4

ケストナーは子どもの頃何冊か読んだと思うのだが、『飛ぶ教室』は未読だった。高橋源一郎さんのラジオを聞くようになってだいぶ経つが、ようやく表題にもされていたこの本を手に取った。

入れ子のような構成になっている。
本筋である、ギムナジウムの少年たちの話を書こうとしている少年がまず出てくる。そこで、主人公の紹介がされ、いよいよ物語が始まる。
この『飛ぶ教室』というのは、主人公の少年が脚本を手掛けたクリスマスに上演される劇のタイトル。一応、筋も紹介されるが、そこまで言及されてはいない。最後まで重要なモチーフではあるのだけれど。
そして、ジョニーが主人公と思いきや、その仲間たちの話の方がどちらかというとメインになってくる感じ。
メインの仲間たち含め、登場人物は割と多い。
昔から登場人物の多い推理小説とか苦手だったけど、この仲間たちと登場人物をそれぞれ認識するのにちょっと苦労した。
ひとつには正式な名前と愛称がすぐに結びつかなかったこと。とりあえず人物名とその特徴、性格などをメモして、こんがらがりそうになった時はそれを見た。
おかげで最後の方では登場人物たちの見分け(?)がつくようになり、気持ちのいい読後感を得られることができた。
これを子どもの時読んでたらどんな感想を持っただろう。少なくとも、登場人物の見分け(?)に、今ほど苦労しなかったかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 子どもの本
感想投稿日 : 2022年3月23日
読了日 : 2022年3月23日
本棚登録日 : 2022年3月23日

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