わたしの茶の間 新装版 (光文社文庫 さ 7-4)

著者 :
  • 光文社 (2017年8月8日発売)
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感想 : 8
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本書は、沢村さんの子供時代の思い出、女学校時代や若手女優時代のこと、年を経てからの生活、料理、和服、日々の暮らしの小さな幸せなどが綴られています。
名の通ったベテラン女優でありながら、家事もそつなくこなし、贅沢しない質素な暮らしぶりがうかがえます。
質素ながらも食へのこだわりは強く、かと言って贅沢なものを食べるということではなく、旬のものを美味しく料理し、旦那様と美味しくいただく。バブルの時代も通り抜けながらも、飽食に染まることなく、「身の丈に合った暮らし」を貫いておられたようです。

私のお気に入りの一編は、「小さな内裏びな」。
家庭教師をしながら通う女学校の修学旅行でみつけた小さなおひなさま。進学を考えていたので財布の紐をかたくしていたけれど、どうしても欲しくて思い切って購入。戦災をくぐり抜け、それからはお節句の時期以外も飾っていた。
という話。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 勉強になった(読後)
感想投稿日 : 2019年3月9日
読了日 : 2018年7月25日
本棚登録日 : 2018年7月25日

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