死と生きる: 獄中哲学対話

  • 新潮社 (1999年2月20日発売)
3.97
  • (26)
  • (17)
  • (24)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 285
感想 : 23

著者と陸田死刑囚との半年間の往復書簡。調べてみると、死刑が確定してから、著者の方が腎臓癌で先に亡くなっていた。
陸田死刑囚によって事件時の心境などが明晰に自己分析されていて興味深い。死を目前にして突然様々な事を深く悟るということがあるのだ。
この書簡には少ししか触れられていないが、父親との関係は良好では無かったようだ。小学生のとき殺してやろうと思った事があるそうで、何か虐待を受けていたのではないだろうか。
刑が執行されるまで10年、何を思って生きたのだろうか。死刑を恐れている人では無かったが、迷惑をかけるとしたら、執行する刑務官であるという認識には共感する。
彼は双子の弟だったらしいが、双子の兄は全く性格が違い、倫理観の強い人らしい。同じDNAを持ち、同じ環境で育ちながら、何故そうなったのか?不思議である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月22日
読了日 : 2024年2月22日
本棚登録日 : 2023年9月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする