昔、小林よしのり氏のゴーマニズム宣言戦争論を読んだことがある。
その中で、この南京事件に関して、疑問を呈する記述があり、本当に真実が何かよくわからないまま今まで来ていた。
ちょっと怖かったが、とにかく事実を知りたいと思い読んでみた。
小林氏が載せていた疑問で覚えているのは、
①南京の住民は中国で報告されている犠牲者30万人より少なかったという説。
②特派員が虐殺を報告していない。
③日本人を歓迎したという話がある。
こういったところを覚えている。
それはこの本を読めば、たちどころに答えが出る。
①→アメリカとイギリスの特派員はいち早く虐殺を報告している。
②→南京城内の住民は確かに30万人より少なかったが、周辺の人を合わせると100万人ほど住んでいた。
③→無政府状態を回避したいがために、歓迎の気持ちで迎え入れられた所があったにもかかわらず、虐殺は起こった。
そして、それほど沢山の人間を殺しうるものなのか?
殺害してその遺体はどうしたのか?
とも思っていたが、その答えもここにはあった。
これらの話を裏付けるのは、戦後小野さんという方が時間をかけて取材された元兵士の証言や日記31冊。
捕虜の処刑、1万数千人、数千人という数字が出てくる。
そうなると、30万人という数字も全くの誇張とは言えなくなってくる。
日本人としては認めたくない事実だったけど、なかったことには出来ない。
この痛みを知り、そして二度とこのようなことが起こらないようにするにはどうしたらよいかを考えていきたい。
- 感想投稿日 : 2019年8月9日
- 読了日 : 2019年8月9日
- 本棚登録日 : 2019年8月7日
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