古代から中世前期の藤原氏の歴史を概覧。権力闘争の政治過程史が、簡潔に描かれる。それじたいは勉強になるのだけど、藤原氏や、天皇家、その他の貴族、武士が争っている「権力」が、いったい何なのか、よくわからない。
いったい彼らは、何をめぐって争っているのだろうか。政権の最も高い地位につくことで、どんな利益もたらされるのだろうか。「トップ争い」、権力闘争の過程はわかるのだけど・・・。古代と中世では「トップにあるもの」は全然違うと思うのだけど、その違いがいまいち見えてこず。ひたすら「トップになること」について述べられている、という印象が拭えないまま、終わっていった。
「権力」というぼんやりしたなにかをめぐって、とにかく人びとが争っている、という感じであった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2020年8月9日
- 読了日 : 2020年7月31日
- 本棚登録日 : 2020年8月9日
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