蘇我氏 ― 古代豪族の興亡 (中公新書 2353)

著者 :
  • 中央公論新社 (2015年12月18日発売)
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古代から中世前期の藤原氏の歴史を概覧。権力闘争の政治過程史が、簡潔に描かれる。それじたいは勉強になるのだけど、藤原氏や、天皇家、その他の貴族、武士が争っている「権力」が、いったい何なのか、よくわからない。

いったい彼らは、何をめぐって争っているのだろうか。政権の最も高い地位につくことで、どんな利益もたらされるのだろうか。「トップ争い」、権力闘争の過程はわかるのだけど・・・。古代と中世では「トップにあるもの」は全然違うと思うのだけど、その違いがいまいち見えてこず。ひたすら「トップになること」について述べられている、という印象が拭えないまま、終わっていった。

「権力」というぼんやりしたなにかをめぐって、とにかく人びとが争っている、という感じであった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2020年8月9日
読了日 : 2020年7月31日
本棚登録日 : 2020年8月9日

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