先にこの本棚に収納した『日本語の作文技術』の「中学生から」版です。作文技術だけを取り上げるなら,こちらの本の方が読みやすいです。
『日本語の作文技術』とどこが違うのかをあげてみます。
1)常体ではなく敬体で書かれている。要するに「ですます調」です。
2)少しだけ,簡易な言葉で書かれている。例えば「修飾する側とされる側」が「かかる言葉とうける言葉」になってたり「句読点のうちかた」が「テンやマルのうちかた」になってたり。図解も取り入れて,わかりやすくなっている。
3)「第八章 無神経な文章」および「第一〇章」以降が省略されている。
細かい点を比較したわけではありませんので,あしからず。
また,もしかしたら新版の『日本語の作文技術』では,より『中学生からの作文技術』に近くなっているのかも知れません。わたしは旧版しか持っていないので確認できません。
はじめて手に取るのなら,この『中学生からの…』がいいです。わかりやすいし,内容は『日本語の…』ともそんなにかわらないので。
「中学生から」向けと言いながら,本多勝一氏の言葉に対するこだわりはしっかりと表現されています。こういう文章を中学生の時に読んでおくと,作文技術だけではなく,各国の言葉に対する姿勢も身につきそうです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国語教育
- 感想投稿日 : 2020年8月31日
- 読了日 : 2020年8月31日
- 本棚登録日 : 2020年8月31日
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