日本人の技術はどこから来たか (PHP新書 31)

著者 :
  • PHP研究所 (1997年10月1日発売)
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感想 : 8
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作者は東大医学部と工学部を卒業した異色の方。日本の職人・技術者の歴史上における技術の培い方がよく分かる。歴史家としてでなく、工学者として書かれているので、技術的な内容にも鋭いメスが入る。歴史としてだけでなく、日本人の技術に対する接し方、さらには、物の見方にも触れられている。一遍ずつが短くもう少し時代的背景や考えを丁寧に説明されているともっと面白くなると感じた。

幅広い話題が満載されていた。例えば、古代のハイテク技術である稲作や火起こしの技術を儀式として伝える方法、「守・破・離」の思想(伝統的なやり方を守り学ぶ段階、充分に習得した後、その伝統を破る段階、学んだものから離れ独創性を確立する段階)、からくり人形、織田信長、本阿弥光悦、高田屋嘉兵衛など。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2013年2月4日
読了日 : 2013年2月5日
本棚登録日 : 2013年2月2日

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