陰陽師 生成り姫 (文春文庫 ゆ 2-9)

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年7月10日発売)
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本棚登録 : 2101
感想 : 132
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再読。シリーズ5巻目。初の長編。

いつもは持ち込まれた問題に二人が関わっていく形なんだけど、今回は当人である博雅の問題と繋がっていくという感じ。
長編だけあって、事件に至るまでの細かい道筋がいつもより描かれていて、しみじみと物語を読み込んでいくことができました。
人の想いはどうにもならないし、哀しいし、でもそれが愛しい。
徳子姫の思えば苦しい、想えば切ないっていうのも痛いほど伝わってくる。
この世界観や、人間の表現が陰陽師らしくて素晴らしい。

陰陽師入門にもいいかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本人小説
感想投稿日 : 2010年8月20日
読了日 : 2010年8月20日
本棚登録日 : 2010年8月20日

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