「言葉にできる」は武器になる。

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  • 日経BP 日本経済新聞出版 (2016年8月1日発売)
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「伝えよう」と思ってどんなに言葉を尽くしても、実は、「伝わっていなかった」を何とかしようとしているのが、この本の目的です。

「伝わっていない」、「伝わった」のレベルを細分化すると段階的に整理することができる
①不理解・誤解 ⇒ ②理解 ⇒ ③納得 ⇒④共感・共鳴

伝わらないのは、自分の頭の中にある「内なる言葉」が整理されていないから。
そこから生じる「外に向かう言葉」だけを良くしようとしても無駄であって、
「内なる言葉」を磨く鍛錬を積んでいくことが必要である。

考え方を言葉にしようとしても、「何もかんがえていない」、「頭の中が整理されていない」ので、「言葉にできるほどには、考えられていない」と同じである。

言葉を生み出すには、
①内なる言葉で意見を育てる
②外に向かう言葉に変換する
2段階のプロセスが存在する

・伝わるのは、自身の体験から本心で語っていたり、心から伝えようと思う。必死さ、切実さによるところが大きい。

「人を動かすことはできない」が、「人が動きたくなる」ようにして、「自ら進んで、動いてしまう」空気をつくりだすようにはできる

人を動かす⇒強制的、受動的
人が動く ⇒自主的、能動的  北風と太陽

伝えるための思考サイクル
① 頭にあることを書き出す <アウトプット>
② 「T字型思考法」で考えを進める <連想と深化>
③ 同じ仲間を分類する <グルーピング>
④ 足りない箇所に気付き、埋める。<視点の拡張>
⑤ 時間を置いて、きちんと寝かせる <客観性の確保>
⑥ 真逆を考える <逆転の発想>
⑦ 違う人の視点から考える <複眼思考>

大事なのは、考えるための時間をきちんと取ること

美文ではなく、平易なことばをつかってわかりやする表現すること

たった一人の、正しい人に伝わればいい

言葉を口に出してみて、ひっかからなければいい、読みにくい言葉は心にはいってこない。

目次は以下です。

はじめに
1 「内なる言葉」と向き合う
2 正しい考えを深める「思考サイクル」
3 プロが行う「言葉にするプロセス」
 戦略1 日本語の「型」を知る
 戦略2 言葉を生み出す「心構え」を持つ
おわりに

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年4月14日
本棚登録日 : 2022年4月14日

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