児童養護施設を舞台とした、学園ミステリ短編集。
施設の子どもたちに関わる不可思議を解明すべく、若き保育士の女性が奔走する。
血生臭い事件を扱うのではなく、いわゆる日常の謎解き系。
季節ごとの章立てによるオムニバスであり、その構成自体に基づいた叙述ミステリでもある。
個々の事件そのものは難解ではなく、寧ろ人々の心理考察に重点を置いており、青春群像劇の要素もある。
各人の台詞が説明調に長いのが少々鼻につくが、少年少女の鬱屈や純粋さが鮮やかに描かれており、清新な印象の残る作品。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(ミステリ・サスペンス)
- 感想投稿日 : 2015年2月16日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年2月16日
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