閑吟集を読む

著者 :
  • 彌生書房 (1996年3月1日発売)
3.43
  • (0)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 20
感想 : 2
4

閑吟集(かんぎんしゅう)は室町時代に流行していた歌謡をまとめたもので1518年に成立。それを紹介している本。時代背景や本歌の説明もあり解説が充実している。一般的には荒れた世情を反映して刹那的と言われているけれども、生々しくて直截的な言葉の中に生命力が感じられる、秋の夜長にしみじみ読むのにちょうどよい。

(10番) 梅花は雨に 柳絮(りうじょ)は風に 世はただ嘘に揉まるる

(55番) 何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ

(114番) ただ人は情けあれ 夢の夢の夢の 昨日は今日の古へ 今日は明日の昔

(217番) 靨(えくぼ)の中へ身を投げばやと 思えど底の邪が怖い

(255番) 人の心は知られずや 真実 心は知られずや

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 9 文学
感想投稿日 : 2013年11月3日
読了日 : 2013年11月3日
本棚登録日 : 2013年9月23日

みんなの感想をみる

ツイートする