閑吟集(かんぎんしゅう)は室町時代に流行していた歌謡をまとめたもので1518年に成立。それを紹介している本。時代背景や本歌の説明もあり解説が充実している。一般的には荒れた世情を反映して刹那的と言われているけれども、生々しくて直截的な言葉の中に生命力が感じられる、秋の夜長にしみじみ読むのにちょうどよい。
(10番) 梅花は雨に 柳絮(りうじょ)は風に 世はただ嘘に揉まるる
(55番) 何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ
(114番) ただ人は情けあれ 夢の夢の夢の 昨日は今日の古へ 今日は明日の昔
(217番) 靨(えくぼ)の中へ身を投げばやと 思えど底の邪が怖い
(255番) 人の心は知られずや 真実 心は知られずや
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
9 文学
- 感想投稿日 : 2013年11月3日
- 読了日 : 2013年11月3日
- 本棚登録日 : 2013年9月23日
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