近代日本における最高の啓蒙思想家である福澤諭吉の『学問のすゝめ』『文明論之概略』および丸山真男による福沢解釈を援用しつつ、議論はこうなされねばならないという「思考の技術」のエッセンスを論じたもの。
福澤諭吉の著作を読んだことのない読者も、本書を通じて140年前の福澤の議論が現代においても十分通用する新鮮さをもっていることに驚くことであろう(逆に140年も前に指摘されていることが、いまだ克服されていないことにがっかりするかもしれない)。丸山の『「文明論之概略」を読む 上・中・下』を、読み通すのにしんどいという人は、この岩田本から入るのが良いかもしれない。こちらも大学生には是非読んで欲しい一書である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済学
- 感想投稿日 : 2011年2月24日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年2月24日
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