明解 会計学入門

著者 :
  • あさ出版 (2018年4月8日発売)
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本棚登録 : 286
感想 : 18
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本書の内容を鵜呑みにせず、「著者の主張は理論の内の一つに過ぎない」と言うことを念頭に読むなら、会計学、経済学について学べることもある一冊。

どこかで「日本の借金は1000兆円なんて大嘘!本当はたったの120兆円」というような話を知り、本書で詳しく解説されていると聞いて手に取った。
そのため会計学の本としてより経済学の本として読んだ感想となる。

上述の借金については第4章「「国の決算書」を読んで見る」で語られている。
この点については納得は出来ないが理解はできる内容であり、経済学について知見を深めようと思う良いきっかけとなった。
ただ、全体的に断定した言い回しが目立つことや論拠についてほぼ触れられていないことは入門書として残念な点。
入門書を名乗っているからあえて理論などを持ち出さなかったとも捉えられるが、断定した言い回しも含め、むしろ「会計学、経済学に明るくない者を自身の理論に誘導しようとしている」ように私には感じた。

ちなみに気になって調べてみたところ、本書の著者高橋洋一はリフレ派を名乗りMMT(Modern Monetary Theory / 現代金融理論)は経済理論ですらないと主張している。
しかし本書だけではMMTを論拠にしてるのと何が違うのか伝わらなかった。(本書でそれらの用語は出てこない)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: お金
感想投稿日 : 2023年3月17日
読了日 : 2023年3月16日
本棚登録日 : 2023年3月4日

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