手術自体は成功しても、その後予断を許さない状況は続くことがある。この第4巻は幼児への生体肝移植を巡る医療従事者たちの一喜一憂と、それに対するマスコミの対応が印象に残る。
我々は報道されたものが真実と捉えてしまうが、必ずしもそれが正しいとは限らない。そこには報道者側の捉え方が大きく左右しているからだ。画期的なことが起きた場合、肯定的に捉える向きもあるが、やはり状況が芳しくないと否定的に捉えられてしまう。最善を尽くしたにも関わらずそのように捉えられてしまうと、尻込みしてしまいなかなか後が続かない。
本巻は、そういう意味ではタイトルにある当麻鉄彦が主人公というよりは、寧ろ生体肝移植を行った第二の主人公とも言うべき実川剛がメインに描かれている。
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- 感想投稿日 : 2022年5月9日
- 読了日 : 2022年5月8日
- 本棚登録日 : 2022年5月5日
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