THE浦賀和宏!という感じのトリッキーな仕掛け満載の1冊。叙述トリックとひと言で言えど、性別、人称、そして時系列とこれだけの誤認要素を織り交ぜて、かつ物語として成立しているのがすごいとしか言いようがない。難を言えばその分制約が増え、こちらも違和感を感じやすいところだろうか。
桑原銀次郎が解説を書くという趣向も粋だが、「本作を書いた後で浦賀和宏さんは亡くなった」という部分には現実とのリンクを感じてしまい悲しくなる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
浦賀和宏
- 感想投稿日 : 2020年6月24日
- 読了日 : 2020年6月24日
- 本棚登録日 : 2020年6月24日
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