イギリスの理論物理学者スティーブン・ホーキングが宇宙論を語った本。ホーキングらしい自信満々の本である(笑)。ホーキングが鼻を高くして少し嘲るかのような表情で語っている様子があらゆるところで感じられる。しかし、個人的にはそれほど厭らしさは感じない。ホーキングだから仕方がないといった感じなのだろうか。
前半部分(約1/3程度)は専門的な内容はほとんどなく、楽しく読み進めることができる。しかし、そこを過ぎると突然厳しくなる。一般相対論と量子力学の時代(20世紀前半)の話になるからだ。自分の不勉強を後悔してしまう。なにやら非常に面白そうでワクワクする世界だとクオリア(直観)が訴えるのに、知識不足でその世界に入り込めないからだ。
もう少し簡単な本から読みはじめないと厳しいかもしれない。といっても、結局、真理を知りたいならば一般相対論と量子力学を避けることはできないが。
主観の入った(?)半ばエッセー的な学術本が嫌いでない理論物理屋さんにはおすすめ。ファインマン物理学を楽しいと思えるならばこの本は楽しめると思う。お嫌いならば厳しい…かな。購入するのは自由ですが責任は取りません(笑)
読書状況:いま読んでる
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カテゴリ:
物理
- 感想投稿日 : 2009年11月13日
- 本棚登録日 : 2009年11月11日
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